僕と水戸坂は、今日だけ親友じゃない

作家
大箕すず, 保田飯飯
発売日
2023-06-02
価格
¥330
ページ数
38ページ
レーベル
THE猥談

作品紹介

大学に入ってから、ずっと一緒にいる親友の一彦。垢抜けない服に分厚いメガネ、くるくるの天然パーマがトレードマークの彼は、いつからか私に淡い好意を寄せている。でも、私には遠距離恋愛中の彼氏がいるから。たとえその彼氏に浮気されて、連絡を無視され続けていても…私は一彦の気持ちに気づかないふりをし続けていた。彼をただの「面白い友達」として扱うことで、危ういバランスを保っていたのだ。 そんなある日、一彦は突然変わった。トレードマークだった天パはサラサラのストレートになり、メガネはコンタクトに。服装も雰囲気もまるで別人のように洗練され、今まで彼をからかっていた友人たちも、その変貌ぶりに色めき立つ。急に話しかけやすくなったなんて軽口を叩いてみるけれど、動揺を隠せないのは私のほうだった。そんな矢先、友人たちに彼氏との関係を心配され、心が弱っていた飲み会の席で、一彦が口を開く。「水戸坂は不満を抱えてるわけだし」「恋人ならその不安を解消する義務があるはずです」。いつもみたいに変な敬語で生意気なことばかり言うくせに、その時だけは、まっすぐな瞳で私を擁護してくれた。 やめてよ、そんなこと弱ってる時に言わないで…。彼の真剣な言葉に、私の心はぐちゃぐちゃにかき乱される。その夜、酔ってしまった私を家まで送ってくれたのは、やっぱり一彦だった。甲斐甲斐しく世話を焼く彼に、アルコールと寂しさが入り混じった魔が差して、私は聞いてはいけない質問を口にしてしまう。「私のこと、好きなの?」。いつものように、はぐらかしてほしかった。なのに彼は、切ない顔で「…そんなこと…聞かないでください……」と呟くと、私の手を強く引いて部屋の奥へと導き、ベッドに押し倒した。これは、私と一彦が“親友”ではなくなった、一夜の始まりの物語。

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